2016年6月25日土曜日

東海道新幹線次期新型車両の製作が発表

どうも313kei105です。
6/24にJR東海からN700系以来のフルモデルチェンジ車両についての発表がありました。
(あくまで量産先行確認試験車)
その概要を書いていきます。

1.名称について
名称は、
「N700S」
です。
この「S」は、「最高の」という意味を持つ、Supreme(スプリーム)からきています。
このことからN700系列に分類されることができ、番台はN700系○○番台となると予想されます。(個人的な予想)
2.主な特徴
〇最新技術
1 ATC(自動列車制御装置)とブレーキシステムを改良して、更に制動力を強化する。

2 「台車振動検知システム」を改良し、さらなる機能向上を図る。

3 駆動システムに、次世代半導体「SiC(炭化 ケイ素)素子」を採用するとともに、JR東海が独自に進化させてきた走行風冷却の技術を組み合わせることで、駆動システムの大幅な小型・軽量化を実現する。

まず1番目の「ATC(自動列車制御装置)とブレーキシステムを改良して、更に制動力を強化する。」ですが、制動力を強化することで、N700、N700Aよりも、地震ブレーキの距離を短縮することができます。これにより安全性のさらなる向上につながります。

次に、2番目の『「台車振動検知システム」を改良し、さらなる機能向上を図る。』ですが、さらなる機能を付け加えることで、
・重大事故防止
・乗心地の常時監視に よる品質の維持向上
が期待されており、信頼性のさらなる向上が見込まれます。

そして、3番目の『駆動システムに、次世代半導体「SiC(炭化 ケイ素)素子」を採用するとともに、JR東海が独自に進化させてきた走行風冷却の技術を組み合わせることで、駆動システムの大幅な小型・軽量化を実現する。』ですが、SiC素子と走行風冷却の技術を組み合わせることで、徹底的な、小型・軽量化を実現でき、世界最軽量となる、最大荷重11.0tを実現できます。この装置は、
㈱東芝、三菱電機㈱、㈱日立製作所、富士電機㈱ とJR東海の共同開発です。

1番、2番を組み合わせることで、安全・安定輸送のさらなる向上が、更に3番目を加えることで、床下機器の最適化ができます。
画像出展:JR東海
〇徹底した小型・軽量化による「標準車両」の実現
1 小型・軽量化を徹底し、これまで実現できなかった最適な車両の床下機器配置を実現する。
2 上記の技術を活用し、16両編成の基本設計をそのまま用いて12両、8両等の様々な編成長の車両を様々な線区に容易に適用させることが可能な「標準車両」を実現する。
「標準車両」の実現により、一層高品質な車両を、低コストかつタイムリーに、 国内外問わず提供可能となる。
画像出展:JR東海
別紙2を見ると8両編成(意味深)の項目がありますね。8両編成といえば、山陽・九州新幹線で使用されている、N700系7000・8000番台が思い出されます。

〇さらなる環境性能の向上
・N700系、N700Aの顔の形を踏襲しつつ、三次元形状を考慮したシミュレーション技術を 活用して進化させた先頭形状(デュアル スプリーム ウィング形)の採用により、 トンネル突入時の騒音を低減し、更に車体の平滑化や形状見直しにより走行抵抗の 低減も図ります。(ちなみにN700系、N700Aの顔の形は、「エアロ ダブル ウィング形」です)
「デュアル スプリーム ウィング型」は、双対の翼を 広げたような、より環境性能を向上した先頭形状です。

・SiC素子駆動システムの採用、軽量化や走行抵抗の低減により、N700Aと比較して消費電力量を7%削減することを見込んでいます。
画像出展:JR東海
3.さらなる機能・性能の向上
・車両に搭載している機器の状態監視機能を強化するとともに、車両が記録したデータ(運転状況 、機器の動作状態や乗心地レベル)を地上へさらに大量に送信できるようにし、昨年車両所に設置した「車両データ分析センター」において、車両の状態をさらに詳細に分析できるようにします。 また、検修省力化を図る仕組みを導入し、メンテナンス性を向上させつつ、更なる 安全性の向上を実現します。

・車内での異常時には、車内防犯カメラのリアルタイム画像を新たに指令等で確認することで、セキュリティを向上させるとともに乗務員の対応を支援します。
画像出展:JR東海
〇快適性の向上
・より制振性能の高い「フルアクティブ制振制御装置」をグリーン車に搭載し、乗り心地を向上させます。
画像出展:JR東海

・これまで普通車には窓側にしかついていなかったコンセントが、すべての座席に設置され、モバイル環境をさらに充実させます。
小型・大容量のリチウムイオンバッテリー(現行は鉛蓄電池)を採用することで、これまで架線停電時に使用できなかったトイレが一部号車において使用可能となり、異常時の利便性が向上します。
画像出展:JR東海

4.完成時期
平成30年3月
量産車は、平成32年度をめどに投入される予定です。
リンク
JR東海「東海道・山陽新幹線次期新幹線車両N700S確認試験車の製作について」(PDF)

これからが楽しみです。まだロゴも検討されている最中ですのでそちらにも注目ですね。
それでは。

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